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4月のつぶやき(年度のスタートにあたって)
 4月、新しい年度がスタートした。十条台地域クラブも新たな2年目を迎えた。
 この時期は、何か不思議な思いを抱く頃でもある。地域クラブの遊び場へ来る子どもに、「何年生になったんだっけ?」と質問すると、「○年生になったよ。」と、ほとんどの子どもが去年度とは違う表情で胸を張って答える。一学年を数えただけなのに、そんな彼等がとても成長したように見える。そして素敵に見える。
 街中で顔見知りの子どもと出会って、その子が中学校の制服を着ていると、何か妙に大人びて見える。ホンのひと月前までは、半ズボン・ミニスカートで飛び跳ねていた子が、ピカピカの中学の制服を身にまとっていると、全く違った子ども・人格に見える。そんな子ども達には、本当に驚かされる不思議な気持ちの連続だ。
 そんな街の光景には、やはり桜の花が似合うのかもしれない。
 子ども達の逞しい成長は、街に活気を与えてくれる存在になって欲しいものだ。
 ここで地域クラブの活動を整理してみると、
・子ども達に遊び場を提供する
コミュニティスポーツの広場(ニュースポーツ啓発活動)
・地域の方々に生涯スポーツを提案する
エンジョイ卓球・バドミントンコミュニティ
・バドミントンをより上手くなりたいという向上心溢れる方達の為に、小学校のPTA同好会と協働して開催する
「ステップアップバドミントンプラクティス」
・地域文化の存在を示し、その文化に触れる機会を提案する
「江戸ばやし・さくら王子会」
・自己の創造力や表現力を養い、仲間と語り合える場所を提案する
「花キャベツの演劇ワークショップ」
・自由気ままに感じるままのリズムに身をまかせ、隠れていた感性を身体で表現する場所を提案する
「オモシロHipHopDance体験スクール」
と、4つのスポーツエリア・2つの文化エリアが融合して、夫々のエリアがお互いを刺激し合い、地域の方々や子ども達に意義ある空間として親しまれるような環境を目指している。
 私達が地域に根差した環境を底辺から創造していくやり方とは対照的に、区では国の指針・都の理念に押し流される様に、北区版のスポーツファミリー構想を昨年度打ち出し、区全域の枠組作りからライフビジョンを立ち上げ、机の上で推し測った絵図面を元に施策を打ち出そうとしている。
 区としての立場では、予算を計上し事業としてものを進めていく上で当然だとは思うが、その前に今まで行ってきた施策の問題点を棚上げにした為に起きている、各地域での矛盾点や区民が活動する環境の歪みを精査せずに、新たな方向へ向かおうとしている事に対しては違和感を覚える。
 区の施策は、あくまでも区民が快適に社会生活を行える為の方策であって、区民が手放しで理解できない「力」を使っての手段は、とても馴染めないのではないかと感じる。その「力の施策」とは、外部からの組織力や知識人による学術的理論・行政が持つ管理権限・既得権力等によって、事業を打ち出し動き出した後に、既成事実化していく方法であり、その方法に対してはちょっと受け容れ難さを感じる。何故ならば、その事業に拠出される予算は、区民の貴重な浄財から賄われることだからである。加えて、その手法は過去何回となく失敗をしているケースも少なくないからである。あくまでも区民や事業現場の意見に耳を傾け、長年経過し制度疲労している現状の規則や環境の改善を先に進めることが先決なのではないだろうか。
 何はともあれ、私達は地域の方に喜んで受け入れてもらえる様な環境創りのため、四角四面に方法を固めてしまうのではなく、反省すべき点は素直に反省しやり方を改め柔軟に対応していくことが必要だと考える。
 地域のコミュニティとして必要不可欠な、「人」「場所」「資金」を潤沢に得られるような環境整備、本来はその部分を行政が本格的に取り組んで欲しいと願っている。区に居を構える区民の為に。
 話が難しくなってしまったが、今年度も地道な努力を継続していきたいと思っている。
 
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